心理臨床に関する自主シンポジウム
(発起人:工藤晋平, 事務局:国際心理支援協会[共催])
注意:本企画は、日本心理臨床学会で行う自主シンポジウムとは全く関係はありません。
2020年7月30日に第2回の企画一覧を掲示いたしました。最終は8月7日に企画追加分を掲示予定です。
本企画のうち、以下の指定した5時間分の企画を大会企画シンポとし、そのシンポに5時間分出席された場合には、臨床心理士ポイント(2pt)がつく形に申請することといたしました。
・8月29日10時〜12時 初回面接における関係づくり(2時間)
・8月29日16時〜18時 傾聴とダイアローグの基本スキルとは?(2時間)
・8月30日10時〜11時40分 マインドフルネスを臨床にどのように役立てるか(80分)
計:5時間20分(臨床心理士ポイントの申請には、最低5時間が必要であるため)
*全シンポジウムを好きに受けられる形では申請困難であるため、指定のシンポジウムのみであることをご容赦ください。
*臨床心理士ポイントを希望されるかどうかについては、8月29日より前に皆様にお尋ねする予定ですので、その際にご希望の有無とお名前をいただき、当日参加されるZOOMで出席確認いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
8月29日(土)〜30日(日)のタイムテーブル(暫定・7月31日時点)
・自主シンポジウムの企画については2020年8月3日23時59分まで受け付け⇒8月5日21時まで延長しました!、8月7日頃にすべての企画を掲示する予定です。
[企画者募集] 続けて自主シンポジウムの企画を受け付けいたしますので、8月3日(第3回企画締切)を目処に、ふるってお申し込みください。
[参加者募集] ご参加希望もお待ちしております(参加費は1,000円で、2日間自由にご参加いただけます)。
*図表内のオレンジ色部分は、大会企画シンポジウムとして「臨床心理士ポイント申請対象」のものです。これらをすべて受講することが臨床心理士ポイントの要件です。
[日時・抄録等未定分]
ウィニコットとレインに関するシンポジウム(企画検討中)
企画者:筒井亮
企画一覧(開催日時順)
8月29日10時〜(120分)
初回面接におけるクライエントとの関係づくりと動機付けの工夫 〜発達障害、不登校、家族面接など様々な場面での対応を考える〜
企画者:一般社団法人国際心理支援協会
シンポジスト:伊藤之彦(一般社団法人国際心理支援協会)、浅井伸彦(一般社団法人国際心理支援協会)、小山秀之(特定非営利活動法人PeerNet)
企画概要
初回面接では、わずか数十分の間にクライエントとの関係づくりを行い、2回目以降の面接へとつなげていく必要があり、非常に重要と考えられる。
にもかかわらず、初回面接での関係づくりについて、具体的な方法や工夫については語られることは少ないのではないだろうか。本シンポジウムでは、演者らが行っている初回面接における関係づくりの工夫や、継続して来談してもらうための動機づけの工夫について紹介し、さらにフロアとの意見交換を行いたい。
8月29日11時〜(80分)
心理臨床の実践におけるスピリチュアリティー
企画者:古宮昇(カウンセリングルーム輝(かがやき)代表)
シンポジスト:中川一郎(大阪経済大学)、古宮昇(カウンセリングルーム輝(かがやき))、渡辺まりあ(お話し処・ゆるり庵)
企画概要
心理臨床活動の底にスピリチュアリティーが流れています。そのことは、いわゆる「スピリチュアルなもの」を信じるかどうかや、セッションでそのような話がされるかどうかには無関係です。カール・ロジャースが仮説として提出したいわゆる治療的3条件も、セラピーでよく言われる「答えは来談者の中にある」ということも、来談者のもつスピリチュアルな生命力や叡智に深く結びついているものだと考えられるでしょう。
このシンポジウムでは、特殊な能力をもつ一部の霊能力者についてや、特殊なヒーリング・メソッドなどについての話ではなく、すべての人の深いところにある精神性ともいえるようなものについて、3人の心理臨床家が心理臨床の視点からシェアします。
8月29日13時〜(120分)
タッピングタッチ―実践と研究およびコロナウィルス禍におけるセルフケアの紹介—
企画者:大浦真一(東海学院大学)
シンポジスト:福井義一(甲南大学)、中川一郎(大阪経済大学)、坪田祐季(大阪経済大学)
企画概要(8月4日差し替え済み)
タッピングタッチ(以下TT)とは,ゆっくり,やさしく,ていねいにパートナーの身体を左右交互にタッチすることを基本とした,ホリスティック(統合的)なケアの技法である。TTには,心理的,身体的,対人関係上の効果があるとされ,これらの効果が実証的に検証されてきた。TTは,手続きが簡便で安全に実施できることから,日常生活の中で夫婦や家族間で活用できる。また,TTにはセルフケアのバリエーションもあり,対人接触が制限されるコロナウィルス禍でも非常に有用なケアの方法になるものと思われる。
今回のシンポジウムでは,TTの実践報告,効果に関する研究紹介およびオンラインでの体験会も実施する。
8月29日14時〜(80分)
心理臨床実践におけるアドラー心理学マインドの重要性
企画者:八巻秀(駒澤大学)
シンポジスト:鈴木義也(東洋学園大学)、深沢孝之(心理臨床オフィスルーエ)、八巻秀(駒澤大学)
企画概要
「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)のベストセラーにより、自己啓発の分野で注目されたアドラー心理学(=個人心理学)ですが、精神科医であったアルフレッド・アドラーが唱えた心理学は、元来は臨床心理学であったと言えるでしょう。 本シンポジストの3名は、これまで共著として「アドラー臨床心理学入門」(アルテ)、「臨床アドラー心理学のすすめ」(遠見書房)の2冊を執筆し、さらに昨年、日本個人心理学会を設立して、アドラー心理学による臨床実践の重要性について発信を続けてきました。 今回のシンポジウムでは、アドラー心理臨床実践において重視されてきた「マインド・臨床思想」について、シンポジスト3名がそれぞれの現在の考えを述べながら、参加者の皆さんと討論してみたいと思います。ともすれば技法と理論に偏りがちな心理臨床実践において、セラピストにとって大切な柱となりうる「マインド」を、しっかりと深めていく良い機会になればと考えています。多くの方の参加を期待しています。
8月29日15時〜(40分)
ソリューション・フォーカスト・アプローチは何が有益なのか。それぞれの臨床体験から考える
企画者:梶原成子(カウンセリングルームSola)
シンポジスト:梶原成子(カウンセリングルームSola)、松本健輔(Humming bird)、平田奈々(医療法人社団温故会 直方中村病院)、高嶋通子(医療法人社団法人正仁会 明石土山病院)
企画概要
ソリューション・フォーカスト・アプローチ(SFA)は、問題や原因に焦点を当てるのではなく、望む未来の状態(解決)に向けて、リソースや強みを活かし、様々な場面で役立つ心理療法です。開業カウンセラー、夫婦・カップルカウンセラー、スクールカウンセラー、病院心理士などの立場から自分の臨床にどのように役立ってきたのかをお伝えし、今まで体験したことのない危機(コロナ禍、災害なども含めて)に立ち向かう中で、SFAがどのようにクライアントの力になりえるのか、参加者の皆様と共に新しい可能性について討議したいと考えています。
8月29日16時〜(120分)
傾聴とダイアローグの基礎スキルとは?
企画者:一般社団法人国際心理支援協会
シンポジスト:浅井伸彦(一般社団法人国際心理支援協会)、八巻秀(駒澤大学)、その他調整中
企画概要
フィンランドの西ラップランド地方で始まった「オープンダイアローグ」が知られるようになり、対話の大切さが各所で語れるようになったようである。ただ、私たち・彼らには、本当にすべての参加者が安心・安全を感じられる「対話」ができているのだろうか。
オープンダイアローグには7原則や12要素が存在するが、ロジャーズの中核三条件が誤解されることが少なくないように、これらも「(自らが)理解している、守れている」と思うことは足元をすくわれることにつながるかもしれない。本シンポジウムでは、ロジャーズに始まる「傾聴」や、オープンダイアローグで重視される「対話」について、オンラインでの対話を通じて再考する機会としたい。
8月29日18時〜(120分)
司法心理療法の夜明け
企画者:工藤晋平(名古屋大学、心理療法室ともしび)
シンポジスト:下郷大輔(島根あさひ社会復帰促進センター)、中村大輔(神戸臨床心理カウンセリングルーム研心音)、野口千里(加古川刑務所)、淺田慎太郎(NPO法人風の家・たちメンタルクリニック・甲南大学)
企画概要
非行・犯罪の問題に対する精神分析的アプローチである「司法心理療法」は、無意識からのアプローチを取る一方、法や秩序、裁判への対応など社会との接点を越えて仕事をしている。
本シンポジウムではそうした臨床家の実践を報告し、このアプローチを紹介したい。下郷と野口は、刑務所の中の仕事を紹介し、なぜこれを求めたのかという点から精神分析的視点の有用性と必要性を論じる。淺田は、出所者の社会復帰支援施設における実践を紹介し、日常生活のケアにおける精神分析的視点を論じる。最後に中村が、開業設定の実践を紹介し、問題を過去の成育史と関係性の文脈から捉える意義について論じる。
本シンポジウムは他にもいるに違いない、司法心理療法に関心を寄せる人々に「私たちはここにいる」と告げるものである。
8月30日10時〜(80分)
マインドフルネスを臨床にどのように役立てるか
企画者:一般社団法人国際心理支援協会
シンポジスト:伊藤之彦(国際心理支援協会)、小山秀之(NPO特定非営利活動法人PeerNet)
企画概要
近年、マインドフルネスという概念が心理療法の中に取り入れられている。一般的にマインドフルネスという用語には、特定の介入技法と、それによって達成することができる心理状態といった2つの意味がある。心理状態としては、「今現在にオープンな気づきを向け、思考や感情に捕われず、判断せず、ありのままを受け入れる状態」を指している。そして、その介入技法としては、マインドフルネス認知療法や、アクセプタンス&コミットメントセラピー等を始め、一般的には瞑想法を指すこともある。マインドフルネスがテレビ番組や雑誌などで、ストレス対処法として紹介されることもあり、その使い方として汎用性が高いことが示される。今回、マインドフルネスを知らない参加者でも理解が深められるように、基本的な知識から伝え、臨床場面においては、どのような対象に、どのように用いられているかを紹介する予定である。マインドフルネスの使い方について、対話を通し、有意義な時間としたい。マインドフルネスに少しでも関心がある方々の参加を期待している。
8月30日13時〜(120分)
心理職の開業の苦労と工夫
企画者:一般社団法人国際心理支援協会
シンポジスト:浅井伸彦(国際心理支援協会)、北川清一郎(心理オフィスK)、岡村優希(京都CBTセンター)
企画概要
私設相談領域は、いわゆる公認心理師/臨床心理士の主要5領域には含まれないが、きわめて臨床的な営みである。
大学院教育や学会などで教わる機会は極めて少なく、うまくいかず悩むことは当然のように思われるが、いわゆる「自己責任論」によって封殺されることが少なくない。教師が教育領域、医師が医療領域、社会福祉士が福祉領域という自らの領域を持っている中、横断する資格ともいえる公認心理師/臨床心理士も「心理領域」としての私設相談領域とより向き合うべきではないだろうか。
本シンポジウムでは、開業心理師の苦労や乗り越えてきた工夫について、シンポジストから話題提供を行い、今後の私設相談領域についての対話を行いたい。
8月30日15時〜(80分)
セラピーにおける関係性の重要性について
企画者:鈴木孝信(赤坂クリニック、杏林大学)
シンポジスト:鈴木孝信(赤坂クリニック、杏林大学)、西田正憲(せとぐち心療内科クリニック、芳龍福祉会)
企画概要
当シンポジウムでは,セラピーにおける関係性の重要性について議論する。第一の話題として,セラピーにおける共通要因理論について紹介する。特に, Wampoldらが提唱する「コンテキスト・モデル」 (2015)について述べ,セラピーにおいて共通要因がどのように役に立つかを議論する。
次に、心理療法「ブレインスポッティング(BSP)」(Grand, 2013)を紹介し,来談者を観察すること,見守ること,そしてそれらを維持する態度(同調)について議論する。
最後に,関係性における重要な役割を占める共感について,レビューを行い,臨床的に有効な共感の高め方,活用の仕方をまとめたTIPモデル(Suzuki, 2020)について紹介する。
8月30日18時〜(120分)
心理支援とコンパッションーその意義を考えるー
企画者:浅野憲一(目白大学)
司会:樫村正美(日本医科大学)、川崎直樹(日本女子大学)
シンポジスト:浅野憲一(目白大学)、川崎直樹(日本女子大学)、末武康弘(法政大学)、上地雄一郎(岡山大学)
企画概要
近年、コンパッション (思いやり、慈悲) は、心理的支援の重要な要素として注目を集めており、様々な心理的問題への支援や介入に活用されつつある。一方で、コンパッションは本来、特段に新しい概念ではなく、人間の生活を支える要素として日常的に大切にされてきたものでもある。本シンポジウムではまず、コンパッション・フォーカスト・セラピーを中心に、日本国内でのコンパッションによる心理支援を紹介する。次に、来談者中心療法・フォーカシング、精神力動論・メンタライゼーション・アプローチの専門家から忌憚ない討論をいただき、コンパッションに焦点を当てた心理療法の課題や発展性について議論したい。
実施方法:Web会議システムZOOM(以下、ZOOM)を利用し、事前に参加申込者に「各自主シンポジウムのZOOMリンクURL」をお送りし、2日間のあいだ、参加を希望される自主シンポジウムに自由にご参加いただきます。また、推奨はZOOMとさせていただきますが、ZOOM以外の会議システムをご利用になることも可能です。
*ZOOMはアプリがなくてもブラウザの種類によっては視聴ができることがありますが、アプリを事前にダウンロードしておくことを推奨いたします。操作方法については、時間になった時にZOOMリンクURLをクリックする等の簡単な操作で視聴が可能ですが、こちらで作成したマニュアルもお使いいただけます。
*ZOOM以外の会議システムを用いる企画者の場合、事務局の方では操作方法などについて対応しかねますので、各企画者までお問い合わせください。
自主シンポジウムの参加資格:公認心理師、臨床心理士、医師、保健師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、キャリアコンサルタントなど対人援助職の有資格者、あるいは、臨床心理士や公認心理師の大学院生(修士課程含む)、公務員(職業的に守秘義務を有する者)に限る。
参加費:1,000円(2日間いつでも参加可能)
自主シンポジウム企画を行う場合:+1,000円(40分枠、80分枠、120分枠のいずれかからお選びいただけます)
(例)
タイトル「心理臨床における◯◯について」8月29日10時〜10時40分 [40分枠]
企画者:心理太郎 シンポジスト:心理太郎、心理花子
概要:〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(200字以内)
*ZOOMのリンクURLは、申込み者に対して個別にメールでお送りします。
自主シンポジウムの「参加者としての参加」・「企画者としての参加」については、いずれも下記のリンクからお申し込みください。
*たいへん恐縮ですが、決済方法はクレジットカードのみです。
事務局
一般社団法人国際心理支援協会
心理臨床に関する自主シンポジウム係
gakkai.ipsa@gmail.com
(本件に関するお問い合わせはお電話ではなく、
必ず上記のメールアドレスに、メールにてお願いいたします)